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SanDiegoぶらり一人旅 旅立ち〜バルボアパーク編

7月4日。水曜日。今日は米国の祝日。大学も今日からお休み。LAに来たのにLA近郊をおさえておかないわけにはいかないと、一度訪れてはいるものの動物園にしか行けなかったSanDiegoに再び足を伸ばす。チームメンバー皆、行きたい目的地が異なること、皆でつるむのもそろそろ疲れてきたことから、一人旅に出かけることにした。

初めての公共のバス、電車、、それ以外も一人での外出は初めてなので、不安はつのるばかりだがとりあえず出発。時計が壊れて遅れていたため定かではないが、朝6時50分過ぎ、Village前発のFoothillTransitに乗りロスのUNION駅へ。後払いかと思ったら先払い(今考えれば当たり前か)で、乗りこもうとしたら運転手に呼び止められる。
車内の席は既に半数近くうまっている。空いているのはシルバーシートくらい。とりあえず座る。しかしすぐに目の前にお年寄りが現れ、席を譲り、しばらく立っていたが、二人掛けの席の若い女性の隣が空き、そこに座った。前の夜結局、寝るのが遅くなり、3時間くらいしか寝ていない上、極度の緊張感で気分が悪くなりそうなところ、およそ1時間半。UNION駅に着くはずが、、、
米国のバスはアナウンスがないこと、バス停にも名前が表示されてないこと、UNION駅の駅とは思えぬその外観、隣に座っていた女性(多分メキシカン)に聞いたら「英語わからん」みたいなそぶりされて、あれ?と思ってる間に乗り過ごしてしまう。乗車時に「UNION駅に行くよね?」と確認していたため、途中で運転手が気づいて「お前UNION駅で降りるんじゃなかったの?」と聞いてきた。
悪い予感的中だったが、TransferSlip(乗り換え用のチケット。紙に記された時間内であれば何度でも乗り換え可能)を渡され、反対側のバス停で待てという。降ろされたのはCalifornia到着・市内観光の回に紹介した映画インデペンデンスデイで爆破されたビルの下。今日はまさに独立記念日だが。。
その場所は、決して治安はよさそうではなく、ホームレスがうろうろ。いかにもガラの悪そうなおにーさんが数人歩いて行く。幸運にもバス待ちの現地人が2人。平静を装いながらも内心ドキドキの中待つこと15分。さっきの運転手のバスが終点で折り返して戻ってきた。今度は運転手のそばで、UNION駅を確認して下車。ようやくたどり着いた。

駅は本当に駅とは思えない外観。内部も日本のそれとはまったく異なる。映画では見たことがある風景だが・・。電光掲示板を見ると、当初予定していた電車はOnBoard。SanDiegoまでのチケット26ドルを購入。次の電車まで1時間待ち。売店でミネラルウォーターとガムを買って待つ。
電車を待っている間に、対面のベンチに座っている若者が「今何時?サンフランシスコに行くの?」と聞いてきた。「サンディエゴ。8時55分」と答えると「ちょっと荷物見てて」と何かを買いに行った。話しかけてきた理由は、荷物を見ててもらうため。彼も一人旅らしい。念のため駅の時計に目をやると10分遅れてる。だましてしまった(笑)。とにかく、一人旅。ずうずうしいほどに、いろんな人に声をかけて、助けを借りることが大切と気づく。
さっそく「これSanDiego行きだよね?」と駅員に確認して電車に乗りこむ。Amtrakは2階まである長距離旅客列車。2階席に座る。
SanDiegan(SanDiego-LA線)は、Track9から発車。日時を示す電光掲示板が、発車時刻が近いことを知らせる。
出発して1時間もしないうちにAnaheim駅に到着。先日、イチローを見に来たばかり。写真左上に見えるのがスタジアム。
SantaAna駅。Union駅からしてそうだが、やはり駅らしくない美しい外観。せわしい雰囲気すらない。
Union駅を出て約2時間。車窓にまぶしいビーチが映る。SanDiegoは近い。
終点SanDiegoのSantaFe駅到着。写真の赤い列車はTrolley。
Amtrakを下車後、徒歩でBroadWayをダウンタウンのホートンプラザに向かう。ただのショッピングモールだと知り、すぐガスランプクオーターに移動。こちらも単にガスランプの街灯があるだけと気づきランチにする。ただ、夜はきれいな夜景を見ることができるかもしれない。
ランチ後、半日しか時間がないこと、夜暗くなってからの行動は避けたいこと、単独行動はまだ慣れてないことから、とりあえず肩ならしに既に一度訪れているバルボアパークに向かうことにした。バスの路線図をもらおうとBroadWay沿いのMTSのInformation(TransitCenter?)に行ったが祝日でお休み。仕方なく、情報量の少ないバス停の案内とガイドブックを見て、MTSバス7番に乗り、運転手にバルボアパークに行くかどうか確認。2ドルを支払う。朝の経験があるから気分的に少し余裕がある。走り出してすぐ、7thAve.付近でひったくりの黒人がBroadWayの真中を必死に逃げているのを目撃。少し外れると治安が悪いことを改めて知らされる。「ここはバルボアパークか?」「まだ3つ先だ」などとバスの運転手とやり取りをしつつ動物園前に到着。既に知っている場所だからか少しほっとした気分。
既に動物園と自然史博物館には訪れているので、パーク内の他の博物館を回ることにする。とりあえず興味深そうなのは人類博物館(Museum of Man)。途中、美しい建物が並ぶ。それぞれ美術館や博物館、資料館などだ。ちなみにバルボアとは最初に太平洋を見たスペイン人の名前から来ているらしい。
中には入れなかったが、大きな鳥かごのような建物。何に使うのかは不明。
上記鳥かごのような建物の前。水鏡が美しい。
バルボアパークの最も西に位置するひときわ目立つ塔。どうやらあれが人類博物館のようだ。
Museum of Manに到着すると、受付のおばちゃんが反対側の展示室から見よとのこと。そちらのタイトルはInquisition。そのときは意味がわからなかったが、後で調べたところ「宗教裁判」。そこには各種の罰を与えるための器具(Torture Instrument:拷問器具)が並ぶ。次のような器具が説明と共に展示してある。(怖がりの人は読まないでね。だんだんエスカレートします)
裸にして奇妙なお面をかぶせたり、身動きのできない状態にして見せしめにする器具。椅子に固定し水に沈ませたり、口の中に大量の水を流しつづけたりする器具。三角の木馬やピラミッド型の台、スパイク状の鉄の椅子など座らせておもりを乗せるよくあるタイプの器具。体の一部を切り取ったり、ちぎったり、つぶしたりして痛めつける器具。体より少し小さい馬車の車輪(手足がはみ出す)に体を固定して走らせる器具(手足が折れたりちぎれたりする)、最もひどいと思ったのは2つ。一つ目はHeadCrasher。罪人のあごを鉄の枠で固定、頭には突起のある板があてがわれる。両者を、ハンドルを回すことで締まるねじ式の金属でつなぎ、頭部をつぶす器具。頭部がつぶれ脳や眼球が飛び出すまでまわし続けたらしい。もう一つはSaw。罪人を逆立ち状態にし、股を開くように二本の柱にい両足を固定、股をのこぎりでひくというもの。逆立ちにしているため、流血しても脳内貧血にならず、胸のあたりに到達するまで意識がなくならないという。
宗教裁判の展示を見て、どんよりと沈んだ気分になってしまったが、もう一つのMuseum of Manへ。こちらは古代文明を中心とする展示。写真はマヤ文明の、、、石(名前忘れた)。
次は、原始人の展示。写真は足跡の化石。2足歩行を示す重要な手がかり。
原始人の模型。クロマニョン人、北京原人など多数。こちらの模型はすべて男性。リアルな作りこみ。さすがアメリカ。
続いて、エジプト文明。特にミイラ(Mummy)についての展示。保存状態が良いと、顔のしわなども失われずに残る。
人類博物館を出てパーク内を歩く。花が美しい。しばし休息。写真には写っていないが、この右側で情熱的なカップルが情熱的な行為を繰り広げていた。
ポストカードにもなっているカット。帰り際、振り返って撮影。まだ日は高いが、遅くなるのを避けたいためホテルに電話し、バルボアパークからの行き方を確認する。女性のオペレータが7番のバスでUniversityAve.の4thSt.と5thSt.の間で降りろとのこと。バスに乗りTransferをもらう。途中、子供を5〜6人連れた若い母親?が乗ってきたので、長いすに座っていた私は皆同じ席に座れるようにと、席を譲る。「サンキュー」と言われて「ユアウェルカム」と返す。見ず知らずの人とコミュニケートできたことがなんだかうれしい。しかし、バスは目的地を通らずダウンタウンへ戻ってしまう。反対方向に乗るべきだったのか。
ガイドブックを見ると、ダウンタウンから1番、3番のバスで10分とのこと。バス停を探してBroadWayを右往左往30分。5thSt.沿いにようやく発見。さっきもらったTransferを見せて3番のバスに乗る。運転手にUniversityAve.を通るか確認。バスに揺られること約10分。ようやくUniversityAve.まで来た。4thSt.と5thSt.の間のピンクの目立つ大きな建物と聞いていたが、それらしい建物はない。公衆電話を探して再度電話。今度は男性のオペレータ。聞けば8thSt.と9thSt.の間とのこと。ったく違うじゃねーかと徒歩5分。ようやくホテルに到着。
チェックインを済ませる。エレベータに乗り7階へ。エレベータに掛け込んで来たブロンドの若い女の子二人組み(たぶん10代)。しかも水着。しかもビキニ。一人がエレベータを降りずにこっちを見ているのでどきどきしながら「ハイ」と言ってみる。にこっと微笑むので、何かの映画の中のセリフを真似て「プリティアイズ」と言うと「サンキュ」と言って降りていった。ナンダカ楽しい。いろいろあった一人旅初日を無事に終える。ホテルの窓からは月が見える。明日はどこへ行こうか。。
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